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田中角栄について その先見性・戦略

最近、菅総理が代表戦演説等で「ロッキード選挙」「ロッキード事件」を多用しています。小沢氏を攻撃する材料として、その象徴として使っていると思われますが、「政治とカネ」を糾弾し、「クリーンな政治」を強調する、そのウラには、もっとダーティな世界があるんだろうなぁ、と思ったりします。

なぜなら、「政治とカネ」や単純なマイナスイメージで国民が政治家を追放した後、日本の国益を損ねたと思われる状況がこれまで多々見られたからです。
中川昭一(アメリカが自分の金と思っていた日本の外貨準備高の一部を、ヨーロッパに与えたり、米国債を買い増ししたくないといったりした。)しかり、田中角栄しかり・・。

そうそう、田中角栄です。
「政治とカネ」という国民イメージの元祖とも言える、田中角栄の実際について調べてみようと思い「田中角栄 封じられた資金戦略」(山崎淳一郎著) を読みました。
 
 田中角栄は、資源の乏しい日本が今後も安定してエネルギーを確保するため、核燃料のウランを供給するよう、フランス、カナダ、オーストラリア、ブラジルと交渉を行い、また石油に関しては、インドネシア、ロシアに向き合い、アメリカに頼らない、独自の原油輸入ルートを作るために取引をしていました。

 石油ショック後でも、石油の安定供給を画策するため、アメリカ・イスラム側に寄らず、アラブ諸国に接近しようとします。これにキッシンジャーは非常に反感と怒りを感じています。日本のくせに~、みたいな。
 そしてこれと呼応するかのように、タイミングよく、ジャカルタで反日デモが起こったり(華僑が煽動していたのがあとでわかる)、田中邸の拡張に伴う金脈の問題、そしてロッキード疑惑が取りざたされていきます。
結局、日本の資源交渉はストップしてしまい、元の木阿弥になってしまいました・・・。

資源を複数国から供給するルートを持つというのは、外交上の駆け引き、国防の点からも非常に重要なことです。現在、日本は台湾海峡から石油を供給しており、外国にそこを絶たれたり、そこをつぶすぞと脅しに使われると日本はたぶん言いなりになります。それが今まで続き、弱い立場にあります。だからアメリカへの軍事的依存も避けられないという悪循環にハマっています。

田中角栄は、その他にも、前々々政権までは全く解決できなかった繊維交渉、そして日中国交正常化など、戦後の画期的な交渉を成し遂げています。

確かに、ロッキードで受託収受5億円があったのは、問題だったと思いますが、それをはるかに超える国益を損ねたということは、たぶん言えるのではないかと思います。
(ロッキードに関しては、児玉誉士夫らに30億円が流れ、贈賄したロッキード社のコーチャン副社長、クラッター東京駐在事務所長らは起訴すらされていない。)

上記のことを見ると、クリーンを金科玉条に挙げると、そのウラで別の利害があり、結果国益を損ねているパターンが多いんではないのかと思ってしまうのです。
この時代の国民が、主権国家は、国益を追求して当たり前だ、角栄は国のために何をしていたか、ことをもっと認識していれば、元の木阿弥になることはなかったんじゃないかと思うのです。

アメリカ側は、大統領、キッシンジャー、大企業、マスコミが一体になって、角栄という政敵が大きい成果を出す前に多角的な方向から動けなくしています。
一方角栄側は、アメリカのように連携できるスタッフが少なかったのかなと思ったりします。
国民が、角栄は悪というイメージに乗せられすぎて、そこで誰が得をしたのかを分からなかったのも問題ですし、これはさらに現実的ですが、角栄がアメリカの中枢との人脈がなかったのも問題です。

これは最近の鈴木宗男の一件でも言えるのではないでしょうか。非常に今的な問題です。

これからも、日本の為政者に、その政治的がんばりとは別に、さまざまなワナがしかけられ、イメージ戦略がなされてくるんだろうと思います。まず、国民が、主権国家としての利益追及をあたりまえの常識として考えて、政治家がそれに向かって成果を残しそうであれば、その感情誘導にだまされず、支え続けるのが自国の繁栄につながるのではないかと思いました。国民はもっと感情主義でなく、現実主義にならなくては。

国民もマスコミに乗せられて糾弾するクセをやめる、実をとる、もっとリアルな議論をするのが必要なんじゃないかと思いました。多少はこの動きが出てるとは思うんですが・・。
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